夢って不思議 [住職日梵より]

拙僧が兼務する大津本要寺に入山して11年目。門前の床屋(寺の借家)のオヤジとは気がつけば公私ともに親しくなり、他の大津京田辺の菩薩団員も巻き込んで楽しいコミニュティになりました。このオヤジ、年上捕まえて失礼かもしれませんが、実に愛すべきキャラで突っ込みどころ満載の懐っこい性格。宗教とは無縁で手を合わせることのない人生だったようでしたが、最終的には本要寺檀家になり、精一杯活動してくださいました。(近所では偏屈で通っていたらしいのですが)
拙僧とは親子のような、友人のような、毎晩飲み明かし、霊跡旅行も短期間で沢山沢山行きました。声を張り上げて大喧嘩もしたっけ。ご近所が「お上人はんと店の前で喧嘩してはる。でも仲がええんやな」回りはこんなことも言ってくれました。そんなオヤジも悪い病には勝てず、「四ケ年が寿命をのびたり」のご聖言の如く、奇跡的に波を乗りきったものの安祥として旅立ちました。あれから2年。オヤジの店も空き家のまま。そんな中で昨晩夢を見たのです。オヤジが懸命に店を修繕しています。掃除やクロス張りや電飾などです。拙僧が「有り難いけど後はプロがやるから大丈夫だよ」と伝えると「次の人が入んのに綺麗にしとかなあかんやろ。せめてこれだけや」と言うのです。目が覚めて、オヤジ初めて夢に出てきたなあと感慨深く余韻に浸っていました。すると一本の電話が。総代さんからでした。「お上人か?床屋の空き家、借りたい言うてる人がおんねん。話進めてえーか」オヤジあの世でも菩薩行やってるね。嬉しかった。嗚呼 普明院日豊居士!
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